2008年05月27日

カンヌの花火

04 カンヌ映画祭3日目045[縮小版].jpg

ピクニック創立メンバーである三浦・前田・春藤・小笠原、4人が揃ってカンヌ映画祭に行ってきました。

ピクニックが製作プロダクションを担当したミッシェル・ゴンドリーを始め、レオス・カラックス、ポン・ジュノの3人の監督によるオムニバス映画『TOKYO!』の上映を、メイン会場の一つであるドビュッシーホールで観ることが、今回の旅の大きな目的です。
赤い絨毯もさることながら、座席シートも同じ赤色で、タキシードの黒が映えるように配慮されているかのようです。
十八歳のときに読んだスタンダールの『赤と黒』を思い出しました。

カンヌの朝は、鳥のさえずりから始まります。まだ闇の続く四時半頃には、何種類もの鳥のさえずりが、ピッコロや高音のフルートのような金管楽器の重なりの音に聞こえてきます。夜が明けるにしたがってカモメとキジバトのテノールも参加し始め、さえずりのシンフォニーは重層的になっていきます。
ヨーロッパの音楽家たちは、きっと鳥のさえずりを音楽にしてきたのだと実感しました。カンヌにはカラスがいないので、清澄な朝を邪魔しません。

ホテルからメイン会場までは、15分ほどの散歩道です。
コンビ二も自販機も商品の看板もない代わりに、「cannes08」のポスターがほぼ5メートル間隔に置かれていて、いやがうえにも街全体が映画祭を盛り上げてくれています。

カンヌの空は広いです。それは建物の高さがおおむね四階建てに統一されていて電柱がないので、空が平面的に広がっているからです。
『TOKYO!』上映の夜、正装した監督、俳優、関係者の後についてホテルからメイン会場に移動し始めたとき、突然、海岸の方から花火が立て続けに連射され、間髪を入れない音の重なりは空の闇を鼓のように響かせ、漆黒の空から数十もの巨大なフラッシュが、ストロボが地上の人々を照らすような光でした。
光栄に浴すとは、このようなことを言うのでしょう。

03 カンヌ映画祭2日目135[縮小版].jpg

小笠原高志
posted by ピクニック at 19:15| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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